2011年9月17日土曜日

遺影

人物撮影をしていて良い表情の写真が撮れると外国人の方は「wow, that's a great shot! I love it !!」と喜ぶのに対して日本人の多くは「あ、これ葬式写真に使える!」とてれを隠しながらも少なからず遺影のことを気にしているのが伺えます。 高齢になるほど人生のアジェンダに遺影の用意をどうしようかと悩みを持つ方々が多いようです。 たまたま良い写真があればそれを使おうとしますが、自分からわざわざ遺影写真を撮ってくださいとは言いにくいようですね。 今年はそういう要望を抱えた方々のお写真を撮る機会が多くありました。 そして撮影後に「やり残していることが一つ片付いて嬉しい」と安心されました。 話を聞くと大抵の方はご家族、友人の葬儀に参列した際に遺影の写真が素晴らしかったとか最低だったとか気になるようです。 これまで仕事で撮影してきた著名人の方が高齢でお亡くなりの際に、ご家族から私の撮った写真の表情が一番いいので葬儀やお別れ会の遺影に使わせて欲しいという要望が幾度もありました。 弔事の場で遺影が良いとそれで話に花が咲いて故人を偲んで盛り上がるようです。 「遺影を撮りましょう」とはなかなか薦め難いですが、人生のところどころでプロに良い表情の写真を撮ってもらって長生きしながら自分の写真を更新していくのもいかがでしょうか? 
 遠州派茶道 小堀宗慶氏
 建築家 黒川紀章氏

0 件のコメント:

コメントを投稿